あのグラフで炎上した池上彰氏が、ホントに言いたいことって

この件については、ちょっと違和感があるので書く。

少し前の特番で、「池上彰氏がグラフをねつ造している!」ていう話題。

自分も騒いでるのを見たので、単純にグラフの画像を見て「こりゃひどいなぁ」と思っていたのですが、実際の放送を見たところ、「そういうことではないんじゃないかなぁ」に変わったので。

いろいろと騒がれているが、グラフの印象操作は今に始まったことじゃないんで、調べればたくさん出てくるよ。

 

で、池上氏の番組はココに貼るわけにはいかんので、各自探すなりニュース見るなりしてね。

池上 グラフ - Google 検索

 

問題となったシーンはグラフの縮尺の違いについて。

そして、みんな鬼の首を取ったように騒いでるのが、

グラフの縮尺が違う!縮尺を揃えればアメリカのほうが格差拡大してるじゃん!

という点。確かに、twitterなんかで出回ってる画像を見る限り、アメリカのほうが格差拡大しているという意見は一見正しいように見える。

 

 

ただ、勘違いしてはいけないのが、池上氏が言っている主張は、

このままだと日本は貧しい人がどんどん貧しくなる

ということ。それを前提においてグラフを見れば、言ってることは真っ当。

 

ここの部分において話のメインは日本の下位90%の所得が下向いていること。つまり貧しい方向にスポットライトをあてた話。上1%がそんな変わらんのに、下90%が下向いている日本が大変だ!と言っとる。アメリカのグラフを並べたのには、アメリカは上位1%が増えていっている格差拡大ですよと、比較して欲しかったんでしょうね。

しかし、縮尺の違うグラフをただ並べるだけでは、雑と言われても反論できないだろうし、そうするくらいなら最初から日本のグラフだけ出したほうが良かったかも。 

 

今回の件で思うのは、炎上は池上氏の本意では無いかと。グラフを分かりやすくフォーカスしたつもりが、まさかその場面だけ切り取られて、揚げ足取りに使われるとは思ってもみなかったのでは?

 

説明の上手下手関係なく結果論だけ言えば、経済に関心のない層に関心を持たせるといった点でそれなりの結果は果たせたのではないだろうか。わずかながらでも格差って覚えたでしょ?

見る側もただ一部分だけ切り取って騒ぐだけじゃ、よくネットで捏造だ!と騒がれるマスコミとあんまり変わらないんだけどね。

「木を見て森を見ず」と。裏の裏まで見る必要はなくとも、ちょっと考えるようにはしたいもの。もちろん自分もそう。

 

ではでは